安全データシート

製品名:アスファルト混合物


化学品(製品)の名称: アスファルト混合物
製品コード、番号:  
供給者の会社名称: 木下工業株式会社 堺アスコン工場
連絡先: 〒599−8102 大阪府堺市東区石原町1丁139番地
電話番号:072-252-3063(受付時間:月曜日〜金曜日 8:00〜17:00)
FAX番号:072-257-2709
会社名(製造元): 木下工業株式会社 堺アスコン工場
住所: 〒599−8102 大阪府堺市東区石原町1丁139番地
推奨用途及び使用上の制限: 道路舗装用途

2.危険有害性の要約

※アスファルト混合物は取り扱い時の温度によって危険有害性が大きく異なる為、ここでは条件による危険有害性を明記する。

GHS分類区分 【加熱溶融時(液体状態)】
特有の有害危険性 通常は道路舗装用材料として高温状態で使用するので以下の点に特に注意する。
健康有害性: 1.皮膚に接触するとやけどするので注意する。
急性毒性(経口) :区分外(シンボル:なし、注意喚起後:なし)
急性毒性(経皮) :区分外(シンボル:なし、注意喚起後:なし)
急性毒性(吸入) :分類できない(シンボル:なし、注意喚起後:なし)
皮膚腐食性/刺激性 :区分外(シンボル:なし、注意喚起後:なし)
眼に対する重篤な損傷性/刺激性 :区分2(シンボル:感嘆符、注意喚起後:警告)
呼吸器感作性 :分類できない(シンボル:なし、注意喚起後:なし)
皮膚感作性 :区分外(シンボル:なし、注意喚起後:なし)
生殖細胞変異原性 :区分2(シンボル:健康有害性、注意喚起後:危険)
発がん性 :区分2(シンボル:健康有害性、注意喚起後:危険)
生殖毒性 :分類できない(シンボル:なし、注意喚起後:なし)
特定標的臓器/全身毒性(単回ばく露) :区分3(気道刺激性)(シンボル:感嘆符、注意喚起後:警告)
特定標的臓器/全身毒性(反復ばく露) :区分1(呼吸器系)(シンボル:健康有害性、注意喚起後:危険)
吸引性呼吸器有害性 :区分外(シンボル:なし、注意喚起後:なし)
水生環境有害性(急性) :分類できない(シンボル:なし、注意喚起後:なし)
水生環境有害性(長時間) :分類できない(シンボル:なし、注意喚起後:なし)
オゾン層への有害性 :分類できない(シンボル:なし、注意喚起後:なし)
GHSラベル要素  
絵表示:
注意喚起語: 危険
危険有害性情報:

強い眼刺激
遺伝性疾患のおそれの疑い
発がんのおそれの疑い
呼吸器への刺激のおそれ

長期にわたる、又は反復ばく露による呼吸器系の障害
注意書き: 常温のストレートアスファルトはGHS危険有害性分類に非該当であるが、加熱時に発生するミスト/煙/蒸気/ヒューム等には有害性が指摘されており、以下の注意書きとともに記載する。
【安全対策】

・使用前に取扱説明書を入手すること。
・全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。
・ストレートアスファルト加熱時に硫化水素/一酸化炭素を発生する場合がある。加熱溶融時に発生するミスト/煙/蒸気/ヒュームを吸い込まないように、室外で取り扱う場合は風上で作業を実施し、室内の場合は十分な換気を行う。
・取り扱い後はよく手を洗うこと。
・この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。

・保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。
【応急措置】 ・吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。
・眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄し続けること。
・ばく露又はばく露の懸念がある場合:医師の診断/手当てを受けること。
・気分が悪い場合は、医師の診断/手当てを受けること。
・眼の刺激が続く場合:医師の診断/手当てを受けること。
【保管】 ・換気の良い場所で保管すること。
【廃棄】 ・内容物を、都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に廃棄を委託する。

GHS分類区分 【加熱溶融時(固体状態)】
健康有害性: 急性毒性(経口)    :区分外(シンボル:なし、注意喚起後:なし)
急性毒性(経皮)  :区分外(シンボル:なし、注意喚起後:なし)
急性毒性(吸入) :分類できない(シンボル:なし、注意喚起後:なし)
皮膚腐食性/刺激性 :区分外(シンボル:なし、注意喚起後:なし)
眼に対する重篤な損傷性/刺激性 :区分外(シンボル:なし、注意喚起後:なし)
健康有害性: 呼吸器感作性 :分類できない(シンボル:なし、注意喚起後:なし)
皮膚感作性 :区分外(シンボル:なし、注意喚起後:なし)
生殖細胞変異原性 :区分外(シンボル:なし、注意喚起後:なし)
発がん性 :区分外(シンボル:なし、注意喚起後:なし)
生殖毒性 :分類できない(シンボル:なし、注意喚起後:なし)
特定標的臓器/全身毒性(単回ばく露) :分類できない(シンボル:なし、注意喚起後:なし)
特定標的臓器/全身毒性(反復ばく露) :分類できない(シンボル:なし、注意喚起後:なし)
吸引性呼吸器有害性 :区分外(シンボル:なし、注意喚起後:なし)
環境有害性: 水生環境有害性(急性) :分類できない(シンボル:なし、注意喚起後:なし)
水生環境有害性(長時間) :分類できない(シンボル:なし、注意喚起後:なし)
オゾン層への有害性 :分類できない(シンボル:なし、注意喚起後:なし)
GHSラベル要素  
絵表示: なし
注意喚起語: なし
危険有害性情報: なし
注意書き:  
【安全対策】 なし
【応急措置】 なし
【保管】 なし
【廃棄】 なし

3.組成、成分情報

化学物質・混合物の区別 混合物
化学名または一般名 アスファルト混合物
別名 Petroleum Asphalt、Bitumen
成分および含有量 アスファルト 約4.5〜 7.0%
砕石、砂、石粉等天産物 約95%
化学特性(化学式) 特定できない
官報公示整理番号 9-1720(化審法)、12-189(安衛法)
CAS番号 8052−42−4
労働安全衛生法 第57条の2 通知対象物質 鉱油
化学名又は一般名 重量 化学式 CAS No. 官報公示整理番号
化審法 安衛法
ストレートアスファルト 約4.5〜7% 特定できない 8052-42-4 (9)-1720 (12)-189
再生骨材 約0〜60% 特定できない 副産物    
砕石 約0〜80% 特定できない 天産物    
粗砂 約0〜50% 特定できない 天産物    
細砂 約0〜50% 特定できない 天産物    
石粉 約 0〜5% 特定できない 天産物    

4. 応急措置

吸入した場合:
  1. 新鮮な空気の場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させる。体を毛布等でおおい、保温して安静を保ち、直ちに医師の手当てを受ける。
  2. 呼吸が止まった場合及び呼吸が弱い場合は、衣類を緩め呼吸気道を確保した上で、人工呼吸を行う。
  3. ストレートアスファルトは加熱時に硫化水素/一酸化炭素を発生する場合がある。加熱溶融時に発生するミスト/煙/蒸気/ヒュームを吸入すると頭痛、めまい、吐き気等の症状を生じる場合がある。従って汚染の可能性がある場所からは出来るだけ早く移動すると共に、そうした場所に入る場合は空気呼吸器を装着する。
皮膚に付着した場合: ・大量の水でヒリヒリしなくなるまで冷し、皮膚に付着した製品を取り除かないで、医師の手当てを受ける。
眼に入った場合: ・清浄な水で数分間注意深く洗う。次に、コンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外す。その後も洗浄を続け、最低15分間洗浄した後、医師の手当てを受ける。
飲み込んだ場合: ・無理に吐き出さずに、速やかに医師の診断を受ける。口の中が汚染されている場合には、水で十分に洗うこと。
急性症状及び遅発性症状の
最も重要な微候症状:
・ストレートアスファルト製品は、加熱時に硫化水素/一酸化炭素を発生する場合がある。
・硫化水素は、ばく露許容濃度(10ppm)以上吸入すると、頭痛、めまい、嘔吐、下痢等の症状を起こす。400〜700ppmでは、30分〜1時間のばく露で急性死または後死が考えられ、700ppm以上の硫化水素の吸入は、意識喪失や死につながる呼吸系統の麻痺を起こす。
一酸化炭素は、中毒の目安として、<300ppmなら影響は少なく、<600ppmでは軽度の作用があり、900ppmで中ないし高度の影響がある。
1000ppm以上になると危篤症状が現れ、1500ppm以上では生命の危険におよぶ。
応急措置をする者の保護 ・現在のところ有用な情報なし。
医師に対する特別な注意事項 ・現在のところ有用な情報なし。

5.火災時の措置

消火剤: ・霧状の強化液、粉末、炭酸ガス、泡が有効である。
使ってはならない消火剤: ・棒状注水の使用は、火災を拡大し危険な場合がある。
火災時の措置に関する
特有の危険有害性:
・現在のところは有用な情報なし
特定の消化方法:
  1. 火元への燃焼源を断つ。
  2. 初期の火災には粉末、炭酸ガスを用いる。
  3. 大規模火災の際には、泡消火剤などを用いて空気を遮断することが有効である。
  4. 周囲の設備等に散水して冷却する。
  5. 火災発生場所の周囲には関係者以外の立ち入りを禁止する。
消化を行う者の保護: ・消火作業の際は、風上から行い、必ず保護具を着用する。

6.漏出時の措置

人体に対する注意事項: ・作業では消火用保護具を着用する。
環境に対する注意事項: ・下水道・河川等に流出し、二次災害・環境汚染を起こさないように注意する。
除去方法:
  1. 全ての着火源を取り除き、漏洩箇所の漏れを止める。
  2. 危険地域から人を退避させる。危険地域の周辺には、ロープを張り、人の立ち入りを禁止する。
  3. 少量の場合は、シャベル・スコップ等で掬い取る。
  4. 大量の場合は、バックホウ・ホイールローダー等で掻き集め露出した面を泡で覆い空の荷台に回収する。
  5. 室内で漏出した場合は、窓・ドアを開け十分に換気を行う。
二次災害の防止策:
  1. 漏出時は事故の未然防止及び拡大防止を図る目的で、速やかに関係機関に通報する。
  2. 消火用機材を準備する。

7.取扱い及び保管上の注意

取扱い 技術的対策:
  1. 炎・火花または高温体との接触を避けるとともに、みだりにミスト・蒸気を発生させないこと。
  2. 溶融アスファルトは、水と接触すると飛散するので水分が混入しないよう注意すること。
注意事項:
  1. 溶融アスファルトが皮膚に触れると、火傷をする恐れがあるので、作業中は手袋、その他保護具を着用すること。
  2. 屋内でアスファルトを溶融する場合は、十分な換気を行うこと。また、火気に注意すること。
安全取扱い注意事項: ・ハロゲン類、強酸類、アルカリ類、酸化性物質との接触を避ける。
保管 適切な保管条件:
  1. 加温溶融した状態で保管する場合には、過加熱や雨水の混入に注意する。常温で保管(袋詰め等)の場合は、直射日光の当たらない室内に保管する。
  2. ハロゲン類、強酸類、アルカリ類、酸化性物質との同一場所での保管を避ける。
適切な技術的対策: ・保管場所で使用する電気器具は防爆構造とし、器具類は接地する。
注意事項: ・熱、スパーク、火炎ならびに静電気の蓄積を避ける。
安全な容器包装材料: ・法令の定めるところに従う。

8.ばく露防止及び保護措置

設備対策: ・屋内作業場は、防爆タイプの排気装置を設置する。
・取扱い場所の近くに、洗顔及び身体洗浄のための設備を設置する。
管理濃度: ・ストレートアスファルトとしては設定されていない。
・労働安全衛生法 作業環境管理濃度(2012年4月改正)1ppm(硫化水素として)
許容濃度: ・日本産業衛生学会(2015年度版)勧告値なし(ストレートアスファルトとして)5ppm(硫化水素として)50ppm(一酸化炭素として)
・ACGIH(2014年度版) 時間加重平均(TWA)値 0.5mg/m3(Asphalt fume as benzene-soluble aerosol)
1ppm(硫化水素として) 25ppm(一酸化炭素として)
短時間ばく露限界(STEL)値 勧告値なし(Asphalt fume as benzene-soluble aerosol)
5ppm(硫化水素として)
保護具  
呼吸用の保護具: 状況に応じて呼吸用保護具等を使用する。
手の保護具: 状況に応じて耐熱性、及び耐油性保護手袋等を使用する。
眼の保護具: 状況に応じて保護眼鏡等を使用する。
皮膚及び身体の保護具: 状況に応じて保護衣等を使用する。
適切な衛生対策: 現在のところ有用な情報なし

9.物理的及び化学的性質

形状 固体
黒色
臭い データなし
pH データなし
物理的状態が変化する特定の温度/温度範囲
沸点 データなし
凝固点 データなし
分解温度 データなし
引火点 260℃以上(COC)
発火点 約480℃
爆発特性 爆発限界 下限:データなし / 上限:データなし
蒸気圧 データなし
蒸気密度 データなし
密度 約1.00〜1.07g/cm3(15℃)
溶解性 水に対する溶解性:不溶
オクタノール/水分配係数: データなし
その他データ 初留点:350℃以上 軟化点:約50℃

10.安定性及び反応性

化学的安定性 ・常温で暗所に貯蔵・保管された場合、安定である。
反応性 ・強酸化剤との接触を避ける。
避けるべき条件 ・ハロゲン類、強酸類、アルカリ類、酸化性物質と接触しないように注意する。
避けるべき材料 ・現在のところ有用な情報なし
危険有害な分解生成物 ・燃焼の際は、煙・一酸化炭素・亜硫酸ガス等が生成される。
その他 ・現在のところ有用な情報なし

11.有害性情報

急性毒性 ・急性毒性は低いと推定される。
・減圧蒸留残渣油として、経口 ラット LD50 5000mg/kg 以上
経皮 ウサギ LD50 2000mg/kg 以上
皮膚腐食/刺激性: ・減圧蒸留残渣油として、ドレイズテストの結果は刺激性なし。ただし、加熱された溶融アスファルトとの接触は火傷の恐れがあるので注意すること。
眼に対する重篤な損傷性
又は眼刺激性:
・常温におけるほぼ固体状態での有害性に関するデータは確認できない。
・減圧蒸留残残渣油として、ドレイズテストの結果、軽度の刺激性が確認されている。
・アスファルト蒸気/ヒュームによる結膜炎、眼刺激性が複数報告されているが、回復性のものであったとの記載がある。
・溶融製品から発生するガスは、呼吸器系や眼の粘膜を刺激する。
呼吸器感作性
又は皮膚感作性:
・減圧蒸留残渣油については、モルモットに対する皮膚感作性試験において陰性であったとの報告がある。
・呼吸器感作性については現在のところ有用な情報なし
生殖細胞変異原性: ・アスファルトヒュームまたはアスファルトヒューム凝縮液、アスファルトペイント等による各種試験結果があり、生殖細胞変異原性については陽性/陰性のデータが存在する。しかしながらin vivo体細胞変異原性試験/体細胞遺伝毒性試験の陽性結果、並びにin vitro変異原性試験の陽性結果、さらに本物質は変異原性があるとの記載を総合的に考慮し、区分2とした。
発がん性: ・道路舗装等のストレートアスファルトによる長期間に及ぶ「アスファルト・エミッション」による職業ばく露についてIARCは、「グループ2B」(人に対して発がんの可能性がある)に分類している。なお、IARCは「アスファルト・エミッション」を「加熱され気化した物質および気体、および気体となったアスファルトが空気中で凝集し、小さな粒となり雲状になったヒューム」と規定し、「道路舗装」を「アスファルト混合物製造、運搬、舗設に関わる作業」、「職業ばく露」を「作業者が1日に4〜9時間程度を長期間にわたりさらされること」と規定している。
・EU CLP規則(1272/2008/EC) 付属書Y Table3.1およびTable3.2に記載されていない。(有害性として分類されない)
生殖毒性 ・現在のところ有用な情報なし
特定標的臓器
/全身毒性(単回ばく露)
・黒ネズミに対し、針入度級アスファルトを3ヶ月毎に200mg皮下注射を行ったが、解剖所見で皮膚腫瘍は見られなかった。
・アスファルトヒュームに含まれる硫化水素/一酸化炭素により気道刺激性があることが知られている。
特定標的臓器
/全身毒性(反復ばく露)
・常温におけるほぼ固体状態での有害性に関するデータは確認できない。
アスファルトヒュームの吸入試験(マウス、6〜7h/日、5日/週で21ヶ月)で気管浸潤、気管支炎、肺炎、膿瘍、繊毛損失、上皮萎縮および皮膚肥厚が認められた。
・ヒトにおいて、ヒュームの吸入経路で鼻炎、口咽頭炎、喉頭炎、気管支炎、ヒュームの経皮暴露では皮膚炎、ざ瘡(にきび)様の病変、軽度角化症が報告されている。また実験動物において、マウスを用いた吸入毒性試験において呼吸器に影響が見られているが、暴露濃度の記載が無く分類に用いることができない。
・ヒトにおいて呼吸器系に影響が見られていることから区分1(呼吸器系)とした。
吸引性呼吸器有害性: 動粘性率が8000mm2/s以上であるので区分外
その他:
  1. 製品は、通常加熱使用されているので、皮膚や眼に触れると火傷になる。
  2. 高温時に発生するガスを吸入すると、嘔吐及びめまいを起こすことがある。
  3. ストレートアスファルトは加熱時に硫化水素/一酸化炭素を発生する場合がある。
  4. 硫化水素は、ばく露許容濃度(10ppm)以上吸入すると、頭痛、めまい、嘔吐、下痢等の症状を起こす。400〜700ppmでは、30分〜1時間のばく露で急性死または後死が考えられ、700ppm以上の硫化水素の吸入は、意識喪失や死につながる呼吸系統の麻痺を起こす。 一酸化炭素は、中毒の目安として、<300ppmなら影響は少なく、<600ppmでは軽度の作用があり、900ppmで中ないし高度の影響がある。 1000ppm以上になると危篤症状が現れ、1500ppm以上では生命の危機におよぶ。

12.環境影響情報

生態毒性: ・現在のところ有用な情報なし
残留性/分解性: ・残留性
アスファルトは常温で蒸発しないが、道路舗装や屋根防水などの工事のために加熱する際、ヒュームを発生する。発生したヒュームはすぐに凝縮、沈降して土壌に吸着する。ヒュームの揮発成分は大気中のヒドロキシラジカルと反応する。水中では、アスファルトは分散性が乏しく、浮くか沈むかである。土壌中では移動性はない。
・生分解性
アスファルトの水生環境における生分解性の研究例は見当たらない。しかし、数百年にわたって道路舗装や屋根防水に利用してきた経験から、アスファルトは明らかにいつまでも持続する(分解しない)物質であり、生分解性がないことが特徴でもある。
生物蓄積性: ・アスファルトの構成成分のlogKowは6以上なので生体蓄積性があると判定されるが、実際には、きわめて水に難溶であり、このような高分子量の物質が水中生物の体内に取り込まれることは考えにくい。
土壌中の移動性: ・土壌中では移動性はない。
オゾン層への有害性: ・情報なし

13.廃棄上の注意

  1. 処理は、知事等の許可を受けた産業廃棄物処理業者に委託し処理する。
  2. 海、河川、湖その付近及び排水溝に投棄してはならない。
  3. その他関係法令の定めるところに従う。

14.輸送上の注意

国内規制 ・下記、輸送に関する国内法規制に該当するので、各法の規定に従った容器、積載方法により輸送する。
陸上 道路交通法 非危険物
海上 船舶安全法 非危険物

15.適用法令

労働安全衛生法: 表示対象物(通知対象物)アスファルト
廃棄物の処理及び清掃に関する法律: 産業廃棄物規則

16.その他情報

参考資料:
  1. 後藤、稠ほか:産業中毒便覧(増補版)医歯薬出版(1981)
  2. ACGIH(2014) Threshold limit values and biological exposure indices.
  3. CONCAWE product dossier no 92/104 “bitumens and bitumenderivatives”
  4. IARC (1985) Monographs on the evaluation of the carcinogenic risk of chemicals to humans. Vol35 , SUPPLEMENT 7
  5. 危険物・毒物処理取扱いマニュアル(海外技術資料研究所 1974年4月)
  6. 化学物質の危険・有害便覧(平成10年版)中央労働災害防止協会(1998)
  7. 危険物船舶運送便覧(船積危険物研究会 1997年3月)
  8. 化審法化学物質改訂第5版 化学工業日報社(2002)
  9. 許容濃度等の勧告(2013) 日本産業衛生学会 産業衛生学雑誌
  10. EC理事会指令「67/548/EEC」 付属書T「危険な物質リスト」
  11. API “ROBUST SUMMAY OF INFORMATION ON ASPHALT”(2003)
  12. IPCS(Environmental Health Criteria 20,Selected Petroleum Products)
  13. CONCAWE report no. 01/54 environmental classification of petroleum substances-summary data and rationale
  14. 作業環境測定基準の一部を改正する告示等の適用等について(厚生労働省 基発0207 第3号 平成24年2月7日)
  15. IARC(2013)Monographs on the evaluation of the carcinogenic risk of chemicals tohumans.Vol.103
  16. ACGIH (7th,2001)
  17. WHO/IPCS:「国際簡潔評価文書(CICAD)」Vol.59(2005)
  18. ドイツ学術振興会(DFG)“Occupational Toxicants Critical Data Evaluation for MAK Values and Classification of Carcinogens” Vol.17
作成履歴: 2018年 7月 1日

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